歯周病とは
歯周病とは、細菌感染によって歯ぐきが炎症したり、歯を支える骨が溶けたりする病気です。重症化すると、歯を失うことになります。
歯と歯ぐきの間にある隙間（歯周ポケット）に、細菌が入り込んで蓄積することから発症します。痛みなどの自覚症状を感じないため、気づかないうちに進行するケースも少なくありません。
歯周病は口腔内だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼすことが明らかになっています。細菌が血液の中に流れ出すと、糖尿病や心臓病、誤嚥性肺炎などのリスクが高まる恐れがあり、早期治療や再発予防が重要です。
歯周病の進行について
歯周病（歯周炎）は、歯周ポケットに潜む細菌によって歯ぐきや歯を支える骨が破壊されていく病気です。初期段階では自覚症状がほとんどなく進行するため、「サイレントキラー」とも呼ばれています。
歯周病の進行プロセス
歯周病は、歯ぐきの炎症である「歯肉炎」から始まり、進行度合いによって以下の4段階に分類されます。
STEP1初期の段階（歯肉炎・軽度歯周炎）
歯肉の状態歯ぐきに赤みや腫れが見られます。歯みがきやフロスをした際に出血することもあります。 自覚症状ほとんどない、または歯みがき時の出血程度。 治療の必要性歯ぐきの炎症のみで、歯を支える骨（歯槽骨）の破壊は始まっていません。この段階で正しい歯みがきと専門的なクリーニング（PMTCなど）を行うことで、健康な状態に戻すことが可能です。
STEP2中等度歯周炎
歯肉の状態歯ぐきの腫れが強くなり、歯を支えている歯槽骨の破壊が始まります。歯ぐきが下がり始め、歯が長く見えたり、歯と歯の間に隙間ができたりします。 自覚症状口臭が気になる、歯ぐきから膿が出る、冷たいものがしみる、硬いものが噛みにくいと感じることがあります。 治療の必要性歯石が歯周ポケット深くに溜まり、自宅でのケアでは除去が難しくなります。専門的な歯周病治療（スケーリング・ルートプレーニングなど）が必要です。
STEP3重度歯周炎
歯肉の状態歯槽骨が半分以上破壊され、歯の根元が大きく露出し、歯がグラグラと揺れ始めます。 自覚症状歯の揺れが目立つ、強い口臭や出血、食事に支障が出る、常に歯ぐきが腫れている状態が続きます。 治療の必要性この段階では、通常のクリーニングでは対応できず、外科的な歯周組織再生療法（GBRなど）や、当クリニック導入の「ブルーラジカル P-01」の治療が必要になることがあります。
STEP4末期歯周炎
歯肉の状態歯槽骨がほとんどなくなり、歯が大きく揺れて噛めない状態になります。 自覚症状激しい痛み、歯の脱落、全身の健康への影響（糖尿病や心臓病など）のリスクが高まります。 治療の必要性残念ながら、多くの場合、歯を残すことが困難となり、抜歯が検討されます。抜歯後は、入れ歯、ブリッジ、またはインプラント治療（All-on-4を含む）で失われた機能を回復させる必要があります。
当クリニックが歯周病治療に注力する理由
歯周病は、歯を失う最大の原因であるだけでなく、全身の健康にも影響を及ぼすことがわかっています。
当クリニックでは、患者さまの歯を一本でも多く残し、将来にわたって健康を維持していただくため、ラジカル殺菌技術を応用した「ブルーラジカル P-01」を用いて、専門的なクリーニング・治療技術を組み合わせ、患者さま一人ひとりに合わせた適切な歯周病治療を提供しております。
「少しでも歯ぐきが気になる」「最近口臭が増えた気がする」という方は、早期発見・早期治療のために、まずはお気軽にご相談ください。
当クリニックの歯周病治療の特徴
当クリニックでは、先進的な治療技術を用いた「ブルーラジカル治療」を行っています。
この治療は、歯周病菌が作り出す強力な集合体である「バイオフィルム」に作用し、その中の細菌を深部まで殺菌することで歯周組織の破壊を抑えます。歯周病の進行を防ぎ、歯周組織の再生を促すことを目的とする画期的な治療法です。青色LEDの光と専用の薬剤を組み合わせて、歯周病の原因となる細菌を徹底的に殺菌します。
世界初の歯周病治療器「ブルーラジカル P-01」を導入
ラジカル殺菌技術を応用した世界初の歯周病治療器「ブルーラジカル P-01」を導入しています。 3％の過酸化水素を流しながら405mmの青いレーザー光を照射することにより、活性酸素を生成して酸化作用を利用し、歯周ポケット内の細菌を99.99％殺菌します。
ブルーラジカルと従来の歯周病治療との違い
従来の歯周病治療は、歯石の除去といった口腔内の環境を整えることが重視されてきました。特に重度の場合は、歯周ポケットや動揺度の減少、出血の有無を指標に、患者さまのセルフケアに対するモチベーションを上げるように努めてきました。
しかし、劇的に改善することは多くなく、歯周ポケット内に潜む細菌除去は難しいと考えられてきました。
歯周ポケット6mm以上の進行した歯周病の場合、従来は歯ぐきを切開して感染部分を除去する外科手術が行われていました。これに対し、ブルーラジカル治療は、外科的な処置を行うことなく、薬と光の力で歯周ポケットの深部にいるバイオフィルム内の歯周病菌を根本から殺菌することが可能になりました。
ブルーラジカルのメリット・デメリット
メリット
- 歯周病菌を99.99％殺菌できる
- 外科処置をせずに治療が可能
- 人体への影響が少なく安全性が高い
デメリット
- 処置後に歯肉が白くなることがある（数日で元に戻ります）
- 治療時に痛みを感じることがある
- 自由診療のため費用がかかる
ブルーラジカルのご受診が難しい方
- ペースメーカーの使用をされている方
- 光線過敏症（光に対して過敏な方）
- 無カタラーゼ症
- 局所麻酔の使用ができない方
- 妊娠中の方
- 通院期間・回数
- 通院回数：5回〜10回程度
治療期間：3ヶ月〜6ヶ月程度
※歯周病は再発しやすいため、治療完了後も継続的なケアが必要です。
メンテナンス通院：3ヶ月〜6ヶ月に1回
この間隔で定期的にご来院いただき、歯周病の再発がないかチェックし、専門的なクリーニングを継続することが、治療効果を維持する上で最も重要となります。
- 費用
- 220,000円（税込／1歯あたり）
※ご自身で結果を保持できるアプリへ連動が可能です。その場合は440,000円（税込）