インプラントとは
インプラント治療は、失った歯を補うための治療法のひとつです。人工歯根（インプラント）を歯槽骨に埋め込み、それを土台として人工歯を装着します。
入れ歯やブリッジなどほかの治療法と比べて、見た目が自然で審美性に優れ、違和感なく自分の歯のようにしっかり噛めることから、多くの患者さまに選ばれています。
当クリニックのインプラントの特徴
当クリニックではインプラント治療を安全かつ精密に行うために、先進的な治療技術や設備を取り入れています。手術の際は、CTや3Dシミュレーションを活用した「サージカルガイド」を使用し、精度を高めています。
インプラントを埋入するためには、ある程度の骨の厚みや高さが必要となります。当クリニックでは、骨量の足りない患者さまに骨造成の治療もしております。
研鑽を積んだ歯科医師が、多様なケースに対応しておりますので、過去の診断でインプラントは難しいと言われた方もご相談ください。
サージカルガイド
サージカルガイドとは、インプラント手術のときに使うマウスピース状の器具で、CTデータとシミュレーションソフトを基に患者さま用に作製します。手術時に装着することによって、インプラントをより正確な位置・角度・深さに埋入することができます。
インプラント治療の流れ
1カウンセリング・検査
患者さまのご希望や不安に感じていることなどお話を伺い、インプラント治療について説明します。
お口の状態の確認、レントゲン、CTなどの検査を行ってから、患者さまに合った治療計画を立てていきます。
2一次手術（人工歯根の埋入）
歯の土台として、人工歯根（インプラント）を埋め込む手術をします。
局部麻酔をして歯肉を切開し、歯槽骨に専用のドリルで穴を開け、インプラントを埋め込みます。
歯肉を縫い合わせて塞ぎ、手術後はインプラントと骨が結合するまで2～3ヶ月ほど待ちます。
3二次手術（土台の取り付け）
歯肉を切開してインプラントを露出させ、人工歯の土台となるアバットメントを装着します。
処置後は歯肉の傷が治るまで1～2週間ほど待ちます。
4補綴処置
インプラントの上に被せる人工歯を作製し、装着します。
5メンテナンス
インプラントを長持ちさせるためには、メンテナンスが重要です。
定期的に通院し、メンテナンスを継続していきます。
メリット
- 自分の歯のようにしっかり噛める
- ほかの歯や歯肉に負担がかからない
- 見た目が自然できれい
- メンテナンスを続ければ長く使える
デメリット
- 外科手術が必要となる
- 治療期間が長くかかる
- 自由診療のため費用がかかる
通院期間・治療回数
- 通院期間
- 約6ヶ月〜1年
※骨の状態により短縮または延長する
- 治療回数
- 6回〜10回程度
※初診〜メンテナンスの回数を含む
「骨が足りない」場合の対応
サイナスリフト
サイナスリフトは、上顎の奥歯の上方にある空洞（上顎洞：サイナス）の側面からアプローチし、上顎洞の底にある膜を剥がして持ち上げ、できたスペースに骨補填材を充填することで骨の厚みを増やす外科手術です。この手術は、骨の量が非常に少ない場合や広範囲にわたって骨の厚みが必要な場合に行われ、インプラント埋入部位の骨量や状態を整え、長期的な安定性を考慮した適切な環境を準備します。
メリット
- 骨の量が非常に少ないケースでもインプラント治療が可能になる
- 広範囲の骨の不足に対応できる
- インプラントの安定性を長期的に確保できる
デメリット
- 外科手術が必要
- 術後、腫れや痛み、内出血が出やすい
- ごくまれに上顎洞粘膜（シュナイダー膜）が破れるなどの合併症リスクがある
GBR（骨再生誘導法）
GBRは、インプラントを埋め込む歯槽骨の厚みや高さが足りない場合に用いられます。骨の再生を促進させて、新たな骨の形成を導く治療法です。
歯周病や抜歯などの影響により、歯槽骨が減少してしまった患者さまには、GBRが有効です。
治療方法としては、骨を増やしたい部分をメンブレンと呼ばれる人工膜で覆い、内部に自家骨（自分の体から採取した骨）または人工の骨補填材を詰めて骨芽細胞の増殖を促し、骨を再生します。
メリット
- 骨の厚みや高さを補うことができる
- インプラントの安全性が高まる
デメリット
- 腫れや痛みを伴う場合がある
- 治療期間が長い
All-on-4（オールオンフォー）
すべての歯が失われた場合に行うインプラント治療法のひとつです。歯槽骨に4本のインプラントを埋入し、前歯から奥歯まで一体化した人工歯を支えます。
少ない本数でしっかりと噛む機能を取り戻し、手術にかかる負担を抑えることができ、総入れ歯よりも自然な使用感で、外れる心配もありません。
わずか4本のインプラントで全体を支えるため、骨の状態をしっかり確認したうえで適切な位置にインプラントを埋入する技術や、噛み合わせの調整などが重要となります。All-on-4のインプラント治療ができる歯科医院は限られています。
※上顎は骨の状態によって、本数を増やす場合がございます。
メリット
- 手術の負担を軽減：通常の総入れ歯のインプラント治療と比べ、4本のインプラントで済むため、手術の回数や身体への負担を抑えられる。
- 短期で機能回復：治療当日に仮の歯を装着できることが多く、手術をしたその日から食事や会話が可能になるケースがある。
- 優れた安定性と噛む力：総入れ歯のように外れたり動いたりする心配がなく、天然の歯に近い感覚でしっかりと噛む機能を取り戻せる。
- 広範囲の骨造成を回避：奥歯に斜めにインプラントを埋入する特殊な技術により、骨量が不足している場合でも大規模な骨移植（骨造成）を避けて治療できる可能性が高まる。
- 快適で自然な審美性：上顎の口蓋（上顎の裏側）を覆わない構造のため、温度や味覚を感じやすく、自然な発音と見た目を実現できる。
デメリット
- 修理・メンテナンスの難易度：一体型の人工歯であるため、将来的に一部の破損や修理が必要になった場合、専門的な知識と技術が必要となり、時間や費用がかかることがある。
- 手術後の腫れや内出血：外科手術であるため、治療後に腫れや痛みが一時的に発生する場合がある。
- 治療後の衛生管理：歯と歯ぐきの間に隙間ができやすいため、専用の器具を使った徹底した清掃とメンテナンスが必須。
各種費用について
- サージカルガイド
- 55,000円（1歯あたり）
- インプラント1次手術
（インプラント埋入） - 275,000円
- インプラント上部構造（補綴）
- 165,000円
- All-on-4
- 1,980,000円〜3,300,000円
※本数によって費用が変動する場合がございます。
- All-on-6
- 2,750,000円〜4,400,000円
※本数によって費用が変動する場合がございます。
- GBR（骨造成術）
- 110,000円（1ヶ所あたり）
- ソケットリフト
- 110,000円（1歯あたり）
- サイナスリフト
- 220,000円（1ヶ所あたり）
- 静脈内鎮静法
- 88,000円